2020年振り返り
今年にやったことや起こったことをざっと振り返ってみます。
1月
2月
- 「千住の1010人」に向けた打ち合わせや視察をいろいろとやっている。
- この頃はまだけっこう人に会っていて、週に2回くらい誰かと会食していた。自分にしてはアクティブな月だった。
- 芝の家でやっている「音あそび実験室」で、地元の中学生と一緒に管楽器アンサンブルをした。今思い返すとなんと貴重な時間だったことか…。
- アドルノの面白さに目覚める。もっと早く向き合っていればよかった。
3月
- 徐々に世間が不穏な空気に包まれる。
- もともと5月末に予定していた「千住の1010人」を、オンラインでの開催を考慮に入れつつ10月末に延期することになった。
- 月末を最後に、しばらく電車に乗らない巣篭もり生活が続く。
4月
- 指導教員と相談し、研究計画を大幅に組み替える。もともと博論には海外での調査を含み込む予定であったが、この状況なので、既に関わっている現場の調査のみで書けるような構成にした。日ごとにコロコロと変わる状況に研究計画が左右されるのはすごくストレスになりそうと思ったから。今考えると、このタイミングで決断ができたのは正解だった気がする。
- 「千住だじゃれ音楽祭」の活動が全面的にオンラインに移行し、「だじゃれ音楽研究会」メンバーと一緒にZoomでの実験をいろいろと積み重ねる。
- 研究に使うツールをWorkflowyからRoamResearchに乗り換え。Workflowyは使い勝手がよくかなり続いていたものの、過去の情報が死蔵しがちなのに悩んでいた。RoamResearchは現在まで続いているので、けっこう性にあったツールなんだと思う。
5月
- 徹底的に家に籠もり、在宅生活を満喫するための工夫をいろいろやった。
- 部屋の模様替えや片付けを徹底的にやった。
- それに伴っていろんなものをメルカリで売った。
- いろいろ器具を買って筋トレを始めた。
- 中古でPS4を買い、話題のFF7リメイクをプレイした。
- 博論の構想をいろいろいじくってみた。
- 31日に「第3回だじゃれ音楽研究大会」を実施。完全オンラインのイベントとしては、かなり早い段階でのアクションだったと思う。この企画の柔軟性と機動力の高さには(我ながら)驚くばかりである。
6月
- いろいろ組み替えた博論の構想をゼミで発表したら、指導教員に「このままだとラディカルすぎて日本で5人くらいにしか理解されない論文になりそうだけど、せめてもうあと5人くらいには分かってもらえるような内容にしていこうね」と言われる。これは褒め言葉だったと今でも信じています…。
- せっかく暇だし、オンラインだし、といろんな学会に申し込んでみる(このツケが10月頃に一気に回ってくることをこの頃は知る由もなかった)。
7月
- サイクリングにハマる。家からそう離れていないところに川沿いのサイクリングロードがあるのを発見し、そこを往復20kmくらい走る。とても良い気分転換になる。
- 「千住の1010人 in 2020年」を完全オンライン実施に切り替える。野村誠さんの提案で、inをfromに書き換えることで、1日では完結させずに音楽を空間的・時間的に拡張するという発想。厳しい状況を逆手に取ってポジティブな発想の種にするアーティストの思考は本当にすごいなあ、と改めて実感。
- 毎年恒例の「新倉壮朗の世界」の運営を手伝う。かなり厳しい状況だったが、なんとかオフライン実施にこぎつけた。
8月
- 論文や学会発表などいろいろ試行錯誤。
- 音楽×人類学系の研究者の博論の講評会に参加させてもらい、めちゃくちゃいい刺激を受ける。音楽とその実践の記述を通して、音楽にまつわる既存の関係や布置を組み替えるような研究だった。自分もそんな博論にしたい。
- いろんな方に研究の構想を相談した。
- タイのオンライン学会で発表。反応はいまいちだったが、オンライン発表の感じは掴めた。
9月
- 「コヒロコタロウ」で毎年参加している「カプカプ祭り」。オフラインでおこなわれているお祭りをオンラインで賑やかす、という今年しかできないような体験だった。
- スマートウォッチを買った。
- 研究関連で新たな企画が立ち上がりワクワク(そろそろ日時や内容が発表できると思います)。
- 「だじゃれ音楽研究会」メンバーと野村誠さんと楽器別に集まってZoomで実験してみる。楽器ごとにZoomに適した演奏方法がまったく違って面白い。
10月
- 「千住の1010人 from 2020年」の一環である「世界音Line音楽祭Day1」の準備でてんてこまい。10:10-20:20、10時間10分にわたる連続音楽ワークショップである。本当によくやったなこれ…。Zoom開催だったのに、いくつかの場面が強烈な「風景」として心に残っているのが不思議。
11月
- 学会発表が立て込む(日本音楽学会、Asia Pacific Community Network)。いずれも普段所属しないコミュニティでのオンライン発表だったので、大変に緊張したが、研究に内在的な(=やりたいことを汲み取ってくれた上での)フィードバックが得られて、とてもいい機会だった。と同時に、自分の実力不足というか、研究をちゃんと研究として仕上げるための能力の不足を痛感した。たまには外に出てみるのも大事ですね。
- 「世界音Line音楽祭Day2」を実施。鍵盤ハーモニカと弦楽器にフォーカスした実験。より「Zoomを楽器にした」音楽が深まった感じがした。手前味噌だが、こんなに徹底的にオンラインの音楽づくりを実験している企画、他にないんじゃないかな。
12月
- アートマネジメント学会で発表。業界に対して言いたいことがありすぎて、無駄に挑発的で大御所っぽい発表タイトル(「アートマネジメントを実践しながら研究するとはどういうことか」)にしてしまい後悔していたが、前々から考えたいと思っていた論点を整理できたのは良かった。早く論文化しないと…。
- 毎年恒例、後輩の修士論文の添削。本当に勉強になる。コメントで指摘したことのほとんどは、自分もできていないことだったりする。
- 後半は年末モードで腑抜けていた。
思いの外長くなってしまいました。
来年の目標は、立てたところで守れないし、そもそも覚えてられないので、特にありません。
みなさま良いお年を!